|
個人事業者や小規模企業の経営者は一般のサラリーマンと違い、高齢で事業を廃業した場合の退職金などを手当てしていない方がいらっしゃいます。なるべく早い時期に準備を開始することで税制上のメリットを大いに享受しましょう!
以下では小規模企業共済制度についてご説明します。
小規模企業共済制度は、小規模企業共済法にもとづいて中小企業基盤整備機構が運営する共済制度であり、小規模企業者である個人や会社役員が廃業、退職した場合に共済金が支払われる、いわゆる事業主の退職金制度です。
加入資格は、常時使用する従業員が20人(商業とサービス業では5人)以下の個人事業主等となっており、毎月の掛金は1千円から7万円の範囲で選ぶことができます。
小規模企業共済の所得税における取扱いについて説明します。
(1)小規模企業共済の掛金を支払った場合
掛金は全額所得税の所得控除である「小規模企業共済等掛金控除」の対象となります。
(1年以内の前納掛金も対象となります。)
(2)小規模企業共済の共済金、解約手当金を受け取った場合
共済金や解約手当金を受け取った場合の所得税の取扱いは共済事由や共済金等の支払方法に
よって異なります。
(ア) 共済事由と共済金の種類
事業の廃止等に受ける共済金Aや老齢給付等に受ける共済金B、会社役員の任意退職、配偶者、
子への事業譲渡、現物出資により個人事業を会社組織に変更しその会社の役員にならなかった
場合の準共済金、任意解約等により受取る解約手当金などがあります。
(イ) 受け取る共済金、解約手当金の所得税における取扱い
一時払いの共済金A・B(死亡以外) :「退職所得」
一時払いの共済金A・B(死亡によるもの):死亡退職金扱いとなり相続税の課税対象
分割払いの共済金A・B :「公的年金等の雑所得」
準共済金(一時払いしかない) :「退職所得」
解約手当金(一時払いしかない) :任意解約で解除日が満65歳以上 :「退職所得」
:その他の場合 :「一時所得」
小規模企業共済の共済金の支払いを受ける場合には、一時払いで受ける場合には「退職所得」、分割払いで受けるばあいには「公的年金等の雑所得」となり税務上有利な取扱いを受けるため特に問題とはなりません。
しかし、任意解約の場合に受け取る解約手当金については解除日の年齢が満65歳以上では「退職所得」になり、64歳以下では「一時所得」になるため所得税の面では不利になります。
このため、64歳以下での任意解約を希望される方に対しては所得区分の違いによる所得税の有利不利について検討し、場合によっては小規模企業共済の契約者貸付制度での資金調達を検討されてもよいかと思います。
オフィスダックス・奥野達彦税理士事務所では小規模事業共済の加入手続きを行っています。
ご相談ください。
|